リゾートマンションを探していると、「100万円」「70万円」、物件によってはそれ以下という価格をよく見かけます。
初めて購入検討している方からすると、「本当にこの金額でマンションが買えるの?」と思いますよね。
はい。100万円で売り出されている物件なら、売買代金そのものは100万円です。
ただ、不動産取引なので登記費用や税金、仲介物件であれば仲介手数料など、物件価格以外の費用も必要になります。このあたりは普通の中古マンションを購入するときも基本的には同じです。
また、リゾートマンションの費用を見ていると一般的なマンションではあまり見かけない項目が出てくることがあります。
温泉に関する費用があったり、水道光熱費が管理費に含まれていたり、住民票を置いていない自治体から住民税が課税されるケースがあったり。
地域によっては「別荘等所有税」という、そのままの名前の税金まであります。
今回は100万円前後のリゾートマンションを例に、購入するとどんなお金がかかるのかを簡単にご紹介します。
100万円以外にも購入時の費用はかかります
まず、不動産を購入するときには物件価格以外にも費用がかかります。
登記費用、契約書の印紙代、不動産取得税、仲介物件であれば仲介手数料などです。さらに決済時には、固定資産税や管理費などを売主・買主間で精算します。
ここは一般的な中古マンションとそれほど変わりません。
ただ、100万円の物件の場合、物件価格そのものが安いぶん数万円・数十万円という諸費用の存在感が大きくなります。
「100万円のマンションだから、100万円ちょっと用意しておけば大丈夫かな」
と思っていると、意外とそうでもありません。
同じ「管理費」でも中身はかなり違います

ここからが少しリゾートマンションらしい話です。
一般的なマンションにも管理費や修繕積立金はありますが、リゾートマンションの場合は大浴場、温泉、サウナ、プール、スキーロッカーなど、さまざまな共用施設を備えている物件があります。
雪国なら除雪も欠かせません。
そのため、一口に「管理費」といっても、その中身や別途必要になる費用は物件によってかなり違います。
例えば、管理費・修繕積立金とは別に温泉負担金や水道基本料、給湯に関する費用などが設定されている物件があります。反対に、ホテルコンドミニアムなどでは水道光熱費や火災保険、清掃代まで管理費に含まれているケースもあります。
そのため、単純に「月額○万円」という数字だけでは比べにくいのがリゾートマンションです。一見すると高く感じても、さまざまな費用が含まれていることもあれば、逆に管理費自体は安くても別途必要になる費用がいくつかある場合もあります。
重要なのは管理費の金額だけでなく、「何が含まれていて、ほかに何がかかるのか」を把握することです。
「住んでいない町から住民税?」ということも
最近、実際にお客様から聞かれたのがこの話です。
リゾートマンションや別荘を持っていると、住民票を置いていない自治体から住民税の納税通知書が届くことがあります。
「住んでいないのに、なぜ住民税が?」
はじめて見たら少し不思議ですよね。これは一般に「家屋敷課税」と呼ばれるものです。
住所地以外の市町村に自分や家族が利用できる住宅などを持っている場合、一定の要件に該当すると、その自治体の個人住民税の均等割が課税されることがあります。
つまり、リゾートマンションや別荘だけに設けられた特別な税金というわけではありません。
普段暮らしている場所とは別の地域にセカンドハウスや別荘を持つ場合には、こうした税金が関係してくることもあるため、リゾート物件を購入するときにも確認しておきたい項目のひとつです。
地域によっては「別荘等所有税」も
さらに地域によっては独自の税金が設けられていることもあります。
代表的なのが熱海市の「別荘等所有税」です。
熱海市では、主として保養のために所有する家屋などを対象にした「別荘等所有税」という法定外普通税を設けています。現在の税率は、対象となる延べ床面積1㎡につき年額650円(2026年10月時点)です。マンションの場合は、按分された共用部分の床面積も課税対象になります。 熱海市公式サイト
例えば課税対象面積が50㎡なら、
50㎡ × 650円=年間32,500円。
もちろん、全国のリゾートマンションや別荘にこのような税金があるわけではありませんが、リゾート物件を見ているとこうしたその地域独自の税金が設けられていることもあります。
建物だけでなく、「どこの町に持つのか」によっても所有後の費用は少し変わってくるわけです。
100万円で買ったあと、年間いくらかかる?

ここで、分かりやすく仮の物件で考えてみます。
物件価格100万円、管理費等が月3万円。
管理費等だけでも年間36万円です。
さらに、所有している間は固定資産税などもかかります。物件や地域によっては、管理費等とは別に温泉関係の費用が必要だったり、家屋敷課税の対象になったりすることもあります。
つまり、100万円で購入できる物件でも、「100万円で買える」ということと「安く持ち続けられる」ということは、必ずしも同じではありません。
例えば管理費等が月3万円なら、それだけで3年間で108万円。購入価格を超える計算になります。
もちろん、
「だから100万円のマンションは高い」
という話ではありません。
管理費等によって大浴場や温泉などの共用施設が維持され、共用部分の管理や、雪国では除雪なども行われています。
毎週のように利用する方なら、年間の維持費を含めても十分に価値を感じるかもしれませんし、反対に年に1、2回しか利用しない方なら負担に感じるかもしれません。
だからこそ、リゾートマンションを見るときは物件価格だけではなく「購入後、年間いくらくらいで所有できるのか」まで見ておくことが大切です。
「いくらで買えるか」と一緒に「いくらで持てるか」
100万円のリゾートマンションを見ると、どうしても最初に目に入るのは「100万円」という価格です。
この価格で自分の部屋を持てるというのは、リゾートマンションの魅力のひとつだと思います。
ただ、実際にいろいろな物件を扱っていると、購入価格と一緒に確認していただきたいのが、
「この物件を1年間所有すると、いくらくらいかかるのか」
ということです。
管理費や修繕積立金、固定資産税。物件によっては温泉負担金や水道料などが加わり、条件によっては家屋敷課税の対象になることもあります。
逆に、管理費の中に水道光熱費などが含まれている物件もあります。
ですので、気になる物件を見つけたら、
「買うときに全部でいくら必要ですか?」
そしてもうひとつ、
「買ったあと、年間いくらくらいかかりますか?」
この2つを不動産会社に聞いてみると分かりやすいと思います。
100万円の物件が自分に合っているのか。それとも少し価格が高くても、維持費や使い方を考えると別の物件のほうが合っているのか。
そこまで含めて比べてみると、物件価格だけを見ていたときとはまた少し違った選び方ができると思います。
「この物件、結局年間いくらくらいで持てるの?」
そんな質問でも大丈夫です。
気になる物件がありましたら、お気軽にお問い合わせください。
※税金について
本記事は、リゾートマンション購入・所有時に発生する費用を分かりやすく紹介するもので、個別の税務判断を示すものではありません。課税の有無や税額、軽減措置等は、所在地・用途・所有者の状況などによって異なります。
■ 購入時の税金等
不動産を購入する際には、売買契約書に係る印紙税、所有権移転登記等に伴う登録免許税、不動産取得税などがかかる場合があります。税額や軽減措置等は、物件や取得条件によって異なります。
参考:
国税庁「No.7108 不動産の譲渡、建設工事の請負に関する契約書に係る印紙税の軽減措置」
国税庁「No.7191 登録免許税の税額表」
※不動産取得税は都道府県税のため、物件所在地を管轄する都道府県等にご確認ください。
■ 家屋敷課税について
家屋敷課税は、地方税法第24条第1項第2号・第294条第1項第2号に基づく個人住民税の仕組みです。住所地以外の自治体に自己または家族が利用できる家屋敷等を有する場合、一定の要件のもとで均等割が課税されることがあります。具体的な課税要件については物件所在地の自治体へご確認ください。
参考:軽井沢町「町県民税(家屋敷課税)について」
■ 熱海市「別荘等所有税」について
熱海市の別荘等所有税は、主として保養の用に供する家屋等を対象とする熱海市独自の法定外普通税です。2026年度以降についても総務大臣の同意を得て継続されており、税率は延べ床面積1㎡につき年額650円です。
参考:熱海市「別荘等所有税とは」
